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不登校でプリント・宿題がたまったとき|全部やらせる前にできる7つの整理

学校から届くプリント、ワーク、提出物。机の上に増えていくのを見るたび、本人は『もう追いつけない』と感じ、保護者は『少しでもやらせなければ』と焦ることがあります。しかし、たまった課題を古い順にすべて終わらせることが、いつも最初の一歩になるとは限りません。本人の負担を増やさず、今後の学びにつながる形へ整理する方法を考えてみましょう。

たまった課題の量と、本人が学べる量は別です

欠席した日数が増えると、課題も自動的に積み重なります。その量を本人の努力不足のように扱うと、プリントを見ること自体が怖くなりやすくなります。まず必要なのは、全部終わらせる計画ではなく、今の本人がどのくらいなら見られるかを確かめることです。

文部科学省は、不登校の子への支援について、登校という結果だけを目標にせず、個々の状況に応じた支援や、本人の希望を尊重した多様な学習機会を重視しています。学校の課題も、一律に同じ量をこなすことだけでなく、本人に合う学び方を学校と相談する視点が大切です。

1.本人の前で、課題の山を一度に広げない

封筒やファイルに入った大量の課題を机へ並べると、それだけで『全部やらなければならない』という圧迫感が生まれます。まずは保護者が、本人の見えないところで教科、期限、学校からの指示を確認します。処分してよいか分からないものは捨てず、いったん保管します。

本人と確認するときは、一度に一枚か一冊だけ見せます。見ることも難しい日は、保護者が題名だけ読み上げ、『今は見ない』を選べるようにします。整理することと、その日に取り組むことを分けるだけでも負担は変わります。

2.「必ず提出」「できれば」「今は保留」に分ける

課題の重要度を家庭だけで判断せず、担任や教科担当へ確認します。成績や進級に関わるもの、学習状況を確認するためのもの、希望者向けのものなど、目的が違う場合があります。提出期限を過ぎたものも、今から必要なのか、別の方法があるのかを尋ねます。

確認できたら、『優先して相談するもの』『余力があれば取り組むもの』『今は保留するもの』の三つに分けます。保留は、あきらめるという意味ではありません。今の状態で抱える量を減らし、学び始められる余白をつくるための整理です。

  • どの課題を優先すればよいか
  • 提出期限を調整できるか
  • 全問ではなく一部の提出でもよいか
  • 別の課題や方法で学習状況を確認できるか

3.一枚ではなく、「最初の一問」まで小さくする

『今日はプリントを一枚』でも、今の本人には大きいことがあります。名前だけ書く、問題文を一つ読む、解けそうな問題に印をつける、最初の一問だけ考えるなど、開始の動作をさらに小さくします。

始めた後も、予定した量まで続ける必要はありません。一問で終わっても、途中で別の教科へ変えても構いません。できた量より、どこなら始めやすかったか、何が負担だったかを次の調整に生かします。

4.今の理解に合う場所まで戻ってよい

学校から届いた課題が難しいとき、集中力や意欲だけの問題とは限りません。授業を受けていない単元や、前の学年でつまずいた内容が含まれていれば、問題を読んでも進め方が分からないのは自然です。

分からない課題を長く見続けるより、前の単元の例題、計算一問、短い文章など、本人が『これなら分かる』と感じるところへ戻ります。学年どおりの教材に追いつくことを急ぐより、理解できた感覚を取り戻すことが、次の学習につながります。

5.書く以外の方法も、学校へ相談してみる

内容は分かっていても、長く書くことや同じ形式の問題を繰り返すことが負担になる場合があります。口頭で答える、PCで入力する、写真や作品を提出する、取り組んだ教材の記録を共有するなど、学んだことを示す方法は一つではありません。

どの方法を課題や評価として扱えるかは、学校や教科、本人の状況によって異なります。家庭だけで『これで提出扱いになる』と判断せず、本人ができそうな方法を伝え、学校と相談します。学校外や家庭での学習を評価へどうつなげるかについても、在籍校の判断を確認することが必要です。

6.家庭を、毎日課題を催促する場所にしない

保護者が課題の管理、声かけ、丸つけ、学校への報告をすべて担うと、親子の会話が学習の確認ばかりになってしまいます。本人も、保護者の姿を見るたびに課題を思い出し、安心して休みにくくなることがあります。

課題について話す時間を決める、声をかける回数を減らす、学校や支援先と役割を分けるなど、保護者だけが学習管理を背負わない形を考えます。取り組めなかった日は理由を追及せず、課題を見えない場所へ戻して日常の時間を守ります。

7.学校とは「提出した枚数」以外も共有する

本人が何に興味を示したか、どの時間帯なら取り組みやすかったか、文章は難しいが動画なら見られた、PCで調べた内容なら話せたなども、次の学習方法を考えるための情報です。できなかったことだけでなく、できた条件を共有します。

文部科学省は、学校が学校外での学習状況を把握し、学習支援や進路指導へ生かすことの重要性を示しています。記録をつくる場合も、毎日細かく管理するのではなく、日付、取り組んだこと、本人の様子を短く残す程度から始められます。

  • 取り組んだ日と時間の目安
  • 教材名や学んだ内容
  • 一人でできたか、支援が必要だったか
  • 本人が興味を示したこと、負担に感じたこと

課題を減らすことも、学びを始める準備です

プリントを全部終わらせてから次へ進む必要はありません。優先順位を決め、今の理解に合うところを選び、本人が動ける大きさへ小さくする。そうして『分からない』『できない』だけで埋まっていた時間に、小さな理解や興味が戻る余地をつくります。

LUMILIAでは、本人の状態に合わせ、学校の課題だけに限らず、個別学習、PC、ゲーム・eスポーツ、創作など、興味を持てる入口から学びにつなげることを大切にします。保護者の方だけの相談から、たまった課題や学校への伝え方を一緒に整理することもできます。

参考資料

制度や支援の考え方は、以下の公的資料を確認しています。